紅ゆずるがドラマ初主演 俳句や季語を楽しく学べる『俳句先輩』「俳句を少しでも身近に感じていただいて、日々の暮らしに役立てていただけたら

紅ゆずるがドラマ初主演 俳句や季語を楽しく学べる『俳句先輩』「俳句を少しでも身近に感じていただいて、日々の暮らしに役立てていただけたら

 「日テレプラス」と「ひかりTV」が共同制作し、俳句を題材に2つの視点で描いたドラマ『俳句先輩』。区役所の若手職員「男子くん」と同期の「女子ちゃん」が、異動してきた特命リーダー「俳句先輩」と出会い、日々の何気ない会話に季節感が溢れていることに気づき、これまで見過ごしてきた“季語”の魅力を知るというストーリーだ。紅ゆずるが「俳句先輩」、寺坂頼我が「男子くん」を演じる。


紅「自分がドラマに出ている姿をあまり観たことがなくて、すごく新鮮な感じでしたが、すごく勉強になりました。もし、次があるのだとしたら、その時のための課題をたくさん与えていただいたので、今後の糧にしていきたいと思います」

寺坂「笑えるところもいっぱいあるコミカルな作風で、元気やエネルギーをもらえる作品になりました」

―――紅にとっては、本作は初主演ドラマとなる。

紅「“主演”という言葉には、すごく迫力がありますが……。私が宝塚歌劇団にいた頃は、『主演だと考えすぎると気負ってしまうから、みんなで一緒にいいものを作りたい。高みを目指したい』と考えるようにしていました。今回もそんな思いで現場におりました」

―――原作は、人気俳人・堀本裕樹の『春夏秋冬 雑談の達人』(プレジデント社)。堀本は、紅の俳句先輩、そして寺坂の男子くんは「ぴったりでした」と笑顔を見せた。

堀本「コメディの要素を入れて、お二人のキャラクターでグイグイ見せていくドラマになっていて観ていて面白かったです。それから、(ドラマに登場する、俳句先輩が飼っている)猫の“こよみ”のインパクトがすごい(笑)。初めて“こよみ”に会った男子くんが『でけえ』ってつぶやく素直な感想や、一つひとつのセリフが面白く、なおかつ季語をきちんと伝えてくれていました」

―――実は、紅は宝塚音楽学校を受験する際に、俳句を披露したという驚きのエピソードを持つ。

紅「宝塚音楽学校の3次試験は面接だけなので、私は3次試験に懸けていました。それで、『特技があります』と自分から言って俳句を詠もうと思ったのですが(詠むはずの俳句を)忘れてしまって……。下を向くと自信がなさそうに見えると教わっていたので、踏ん反り返って上を見た状態でやっと思い出して、何回も季語もないへっぽこ俳句を言いました(笑)。その時に詠んだ俳句は『明日の朝 嬉し涙か 悲し泣き』。“嬉し涙か”を強調して言っていたら、『もう大丈夫だよ、受かりたいんだね』と面接官に言われたので、『はい!』と(笑)」

―――そんな紅と寺坂、そして「女子ちゃん」役の三原羽衣が繰り広げる日本の四季をたっぷり感じられる本作。

堀本「原作とは違った趣に仕上がっていて、コミカルな中に季語をしっかりと織り込んでいただいております。ぜひドラマをご覧いただき、俳句のこと、そして季語のことをもっともっと知っていただければ嬉しいです。ぜひお二人の演技に注目して観ていただければと思います」

寺坂「このドラマを観ていただければ、きっとこの国のことをもっともっと好きになってもらえると思いますし、日本をもっと知ってもらうきっかけにもなると思います。一部編集違いの演出を取り入れたバージョンも放送されます。どちらのバージョンも観ていただければ、もっとキャラクターを愛してもらえると思うので、ぜひどちらもチェックしてください」

紅「このドラマは、春夏秋冬や季節をとても大切にしております。『春』がテーマでございます。宝塚では『空を見て美しいと思う心がないと演技ができない』と学んでまいりました。そうした些細なことに気づける感情、そこに気持ちを持っていけることが人として大事だと感じています。俳句は、季節の移り変わりに気づいたり、自問自答するきっかけになるものだと思うので、このドラマで俳句を少しでも身近に感じていただいて、日々の暮らしに役立てていただけたらと思います」

(取材・文&撮影:嶋田真己)

プロフィール

紅ゆずる(くれない・ゆずる)
8月17日生まれ、大阪府出身。2000年、に宝塚音楽学校に入学。2002年、宝塚歌劇団に第88期生として入団・初舞台を踏む。2016年、星組トップスターに就任。2019年、退団。現在は、舞台やテレビなどで活躍中。
現在、写真集「悪い女 A BAD WOMAN」が発売中。4月1日には、日めくりカレンダー「紅ゆずる、はじめました。」が発売(共に東京ニュース通信社)。5月3日~8日より三越劇場にて上演の、舞台『ホロー荘の殺人』に出演。

寺坂頼我(てらさか・らいが)
12月26日生まれ、岐阜県出身。2014年、BOYS AND MEN研究生としてデビュー。2017年、選抜ユニット「祭nine.」のメンバーとなり、リーダーも務めた。2022年4月30日にグループ活動を終了。主な出演に、映画『BD〜明智探偵事務所〜』で初主演、映画『バイバイ、ヴァンプ!』、祭nine.主演映画『祭りの後は祭りの前』など。

堀本裕樹(ほりもと・ゆうき)
1974年生まれ、和歌山県出身。國學院大學卒。俳句結社「蒼海」主宰。2022年度、「NHK俳句」選者。著書に句集『熊野曼陀羅』、『一粟』、又吉直樹との共著『芸人と俳人』、『春夏秋冬 雑談の達人』、『俳句の図書室』、『桜木杏、俳句はじめてみました』、『散歩が楽しくなる俳句手帳』他多数。

放送情報

【日テレプラス 番組ページ】https://www.nitteleplus.com/program/haikusenpai_npls/

【番組】
『俳句先輩 〜暦とともに生きる者編〜』

【放送日時】
3月27日(月) #1 21:30~22:00
3月28日(火) #2 21:30~22:00
3月29日(水) #3 21:30~22:00
3月30日(木) #4 21:30~22:00

【ひかりTV 番組ページ】https://www.hikaritv.net/sp/haikusenpai/ 

【番組】
『俳句先輩 〜暦を知りゆく者編〜』

【放送日時】
3月27日(月) #1 22:00~22:30
3月28日(火) #2 22:00~22:30
3月29日(水) #3 22:00~22:30
3月30日(木) #4 22:00~22:30

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