空前絶後の笑いと感動の嵐! あの“ワハハワールド”が帰ってくる! 「唯一無二の極上エンターテインメントを1人でも多くの方へ」

 既成概念をぶち壊す唯一無二、ノンジャンルの笑いと感動を巻き起こし続け、熱狂的なファンを集めてきたワハハ本舗。惜しまれながらも“最後の全体公演”と銘打った2017年の全国ツアー『ラスト3~最終伝説~』から3年、構成・演出を手掛ける喰始(たべ・はじめ)が、「もう一度、1984年の立ち上げの頃の勢いを」と新作公演『王と花魁』が発表された。

 しかし、コロナ禍でツアー全公演が延期に。それでも喰は「コロナ禍を逆手にとって今だから出来るネタを」と1年半の空白を乗り越えて、2021年10月に待望の幕が上がる。「ワハハ本舗こそ自分を支える根本」と語るのは創設メンバーの1人としてワハハワールドを創り上げてきた久本雅美。今、並々ならぬ思いで舞台への準備を進めている。


――多くのファンが待ち焦がれた新作公演が始まります。今の率直な思いを聞かせてください。

「コロナ禍で舞台に立てるか立てないかという厳しい状況の中でもお客様が来て下さる事にどうにかしてお応えしたいという気持ちで一杯です。ワハハワールドならではの舞台をきっとお客様も心待ちにしているんだろうなという期待がひしひしと伝わってくるので、今はそこに向けて精一杯の準備を進めているところです」

ワハハは自分を支える根本であり血肉

――本作は“最後の全体公演”と言われた2017年の『ラスト3~最終伝説~』のツアー中に久本さん柴田理恵さんらから上がった声が発端となっているそうですね。

 「私だけでなく他のメンバーもワハハ本舗が大好きで、この世界は他にないということを誇りに思っていますし、自分達を支える根本であり血肉であったわけですから、それが無くなるというのはあってはならないと。それで私と柴田で皆の思いを汲みながら、『ワハハ本舗の世界は無くしちゃだめだし、私達もやりたい』と演出の喰始に伝えたんですね。それで『考えさせてくれ』と返事があったのですが、全国ツアーを回っているバスの車中で喰が『2020年東京オリンピックもあるし、またワハハ本舗も再出発しよう!』と発表があった時は私も柴田も座長の大久保ノブオもみんな涙ぐみながら喜び合ったことを覚えています。
 ワハハ本舗の舞台は喰始が構成、演出を考えるのですが、自分達のシーンはそれぞれのメンバーが考えて準備する事が基本。それだけに公演にかける思いも並々ならぬものがあったはずなので、きっと皆はやりたかったのではないでしょうか。私や何人かのメンバーは有難いことに、その間も他劇団さんの公演に出させてもらう機会があって、舞台に立つ喜びをしみじみ感じてますので、公演を待ち続けたメンバーからしたら“やっとできるのか!”という思いで一杯だと思います」

客席との新しい絡みも生まれる!?

――本作は『王と花魁』。時代劇のエッセンスも想像できますが、きっと私達の予想の遥か斜め上をいくようなワハハワールドが仕掛けられるのではないでしょうか。

 「間違いなくそこは期待してくださってもいいです。タイトルでは『王と花魁』となっていますが、必ずしも時代劇というわけではありません。花魁の要素を入れたパフォーマンスはあると思いますが、全体を通してどんな舞台になるかというのは私達も全く想像がつきません。普通の劇団であれば、物語の基本設定があってそこから芝居を膨らませていくと思うのですが、私達は台本もなく全てゼロの状態から始めるので、逆に蓋を開けるまで分からない。逆にお客様はそこを楽しみにしていてくださるのだと思います。
 ワハハ本舗は“面白いことならなんでもする”というスタンスでやってきました。歌舞伎や能、狂言といった伝統古典芸能をワハハワールドでやったらどうなるか?というところから、今回の『王と花魁』という作品が生まれたのではないでしょうか。私達は稽古を重ねながら作品にしていくので、出来上がってみたら、“結局歌舞伎やってないじゃん!? ”ということもあり得ます。加えてワハハ本舗はお客様を巻き込むというのが真骨頂なんですね。演者が客席に入ってダンスを始めたりとか、お客様と対話したりとか。いわゆる“客いじり”が1つの売りでもあってお客様もそれを楽しみにしてくださっています。私達もお客様との距離を縮める一番の方法だと知っていますし、“皆さんも劇団員だからね!”というスタンスでやってきましたが、コロナ禍でそれが一切できなくなってしまったんですね。残念ながら。
 でも制約された中であっても、どの様にしてお客様に喜んでもらうのか?それが1つのテーマだと思いますし、その中でもきっと新しいお客様との絡み方や笑いが生まれるじゃないかと期待しています。特に梅垣(義明)なんかは鼻から豆飛ばしたり、客席に水巻いたり色んなことやってるじゃないですか。舞台にいるよりも客席にいる方が多かったりするわけですから(笑)。だから喰いわく、『今度は梅ちゃんがお客さんにいじられる仕掛けを考えないとな』なんていう話にもなっています。
 チラシも2019年に撮影したのですが、私も柴田も花魁のメイクが本気すぎて誰も私達と気が付かず、『今回は久本も柴田も出ないのか?』なんて言われたぐらいです(笑)」

――あの笑いの仕掛けはどの様に準備されているのでしょうか?

「1人のパートや私と柴田との2人のパートになると、“自分達が今何を面白がっていて、何をやりたいのか?”という問いかけを喰から突き付けられるので、常に真剣勝負です。でもその分だけ自分のお笑いを深めさせてもらっていますし、自分自身を見つめ直す機会にもなっていることはとても有難い。産みの苦しみもありますが、お客様が喜んでくださった時には最高に嬉しいですし、報われる瞬間なんですよ。だから少しでも反応が良くないと思ったら公演中でもその日に修正します。
 だから公演初日と終盤ではネタが変わっているというのはよくあることで、ワハハ本舗のコアファンは初日、中日、千秋楽と何度も観に来てくださります。大幅な変更はありませんが、細かい箇所が変わっていて『ああ、あそこ無くしたんだ』とか『そこを膨らませたのか』という感じで楽しんでくださる。だから私達も少しでもいい物をという気持ちで気が抜けませんよ。それに全国ツアーですと、ご当地ネタを盛り込んでいるので、それを楽しみにしてくださる方も多い。お客様もそれぞれの視点で楽しんでくださるのもワハハ本舗ならではだと思います」

お客様の熱意があってこそのワハハ

――2013年には30周年を機に約3年の休止期間がありました。それでもその度に復活を望む熱烈なファンの声がまた新たなステージを後押してきました。

 「あの時は、今までずっとワハハに時間を費やしてきた喰が、自分も良い年齢になって、秘めていたやりたい事(若手育成の劇団や映画撮影など)にも手をつけたいし、また劇団員も1年の半分以上を全国ツアーに取られてしまうということで、『お前らもワハハだけでいいのか? もっと別のやりたいことはないのか?』という理由から、メンバー1人ひとりに考えさせる意味で無期限の休養期間を取ることになったんですね。
 でもいよいよ全国ツアーの『ラスト』が始まったら、お客様が沢山来て下さってすごい盛り上がったんです。それを舞台袖で見ていた喰が一番泣いていたという……(笑)。こんなにもワハハ本舗は愛されてこんなにも皆様に喜んでくれるのかと大きく気持ちを動かされたそうです。そういう経緯もあって、一度休憩はするけどももう一度やりましょうとなり、2016年の『ラスト2 NEW HOPE 新たなる希望』、2017年の『ラスト3~最終伝説~』とつながっていきました。完全に辞める辞める詐欺と言われても仕方ないですけども(笑)。
 確かに言えることはお客様の熱意があったからここまで続けられているということです。私達はお客様に笑って喜んでもらおうと思いながらも、結局はお客様の笑い声と笑顔で私達が元気と力をもらっているんですよ。
 お客様から寄せられたアンケートの中には『生きていく自信を無くして自死も考えたけども、公演を観に来て不器用な人間が一生懸命踊って歌っている姿を見て私もありのままでいいんだと思った』という声や、『がんで闘病しているが、誘われて観に来て沢山笑って力をもらえた』という声がありました。今、私達がこうして舞台の上に立てるのもそうしたお客様の愛があってこそなんだと、つくづく感謝の気持ちで一杯です」

自分の原点に帰る場所

――久本さんにとってワハハ本舗はどんな存在ですか?

 「今年で私も63歳になりました。年齢を経れば減るほど得るものあれば失っていくものもある。体力面でもそうです。でもはっきりと言えることはワハハ本舗がなければ今の私もありません。喰が問う『今、何を面白がってるの?』という言葉1つで原点に帰れるという事はやはり大きいですよ。
 例えば、他劇団の舞台に立たせて頂く際には事前に台本があって役がある。その役になってどう面白がるか?という考えですが、ワハハ本舗では私自身が面白がっていることは一体何なのか?という事を常に突き付けられる。それは同時に人間の器の大きさやこれまでの成長が問われるので身が引き締まる思いもありますが、自分にとっては必要不可欠な要素でもあります」

――最後に今後の目標と読者へのメッセージをお聞かせください。

 「生涯現役であることが私の夢ですので、舞台に立ち続けることが私の大きな目標です。その為には若い頃には考えなかった身体のメンテナンスが大事になってきますよね。怪我をしない体を作る筋力トレーニングや声量を保つボイストレーニングなど色々やってますよ。全ては生涯、皆様に楽しんで頂けるエンターテインメントを表現できる自分であるためです。
 ワハハ本舗を観に来て下さるお客様にはご年配の方も多いので、私達が60歳超えてもバカみたいに舞台を走り回っている姿を見て『まだまだ私も頑張れる』と思って頂ければ、老体にムチ打つ意味があるなと思います(笑)。
 そうして出来る事をやって可能な限り舞台に立ち続けていきたいとは思いますが、サブタイトル『いつまでもあると思うなワハハ本舗』の通り、私達も一応、生身の人間ですので(笑)、ファンの方は勿論、まだワハハ本舗の舞台を観たことがないという方には、是非一度このおもちゃ箱をひっくり返したようなワハハワールドを体験して欲しいです。勿論、皆様には安心してご観覧してもらうように感染対策はとことん徹底しておりますので、この機会に是非遊びに来てください! メンバー一同、皆様のご来場を心からお待ちしております!」


(取材・文:小笠原大介 撮影:山本一人[平賀スタジオ])

プロフィール

久本雅美(ひさもと・まさみ)
 1958年7月9日大阪府生まれ。女優・タレント・司会者として幅広く活躍。1984年に劇団東京ヴォ―ドヴィルショーのメンバーだった柴田理恵、佐藤正宏らと共にワハハ本舗を設立。1985年「今夜は最高!」(日本テレビ)への出演を機にバラエティー番組で活躍し、1993年にはフジテレビ「笑っていいとも!」のレギュラーに抜擢された。
 また女優としても多数のテレビドラマに出演。2018年には映画『イマジネーションゲーム』で板野友美と共にW 主演を務めた。現在も「秘密のケンミンSHOW 極」(読売テレビ)のMC や「ヒルナンデス!」(日本テレビ)でレギュラー出演を務めるなど多忙な日々を送る。

公演情報

WAHAHA 本舗全体公演 『王と花魁』

日:2021年10月28日(木)~31日(日) 
場:新宿文化センター 大ホール ※他、地方公演あり
料:S席9,800円 A席8,800円(全席指定・税込)
HP:http://wahahahompo.co.jp/
問:ワハハ本舗
  tel.03-3406-4472(平日11:00~18:00)

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